シリーズ糖尿病を知る

シリーズ糖尿病を知る(3)『糖尿病の合併症』

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日本糖尿病学会 認定専門医 指導医 

宇都宮東病院副院長   門田 悟

糖尿病の合併症

糖尿病を長く患っていると、すなわち、血糖値が正常よりも高い状態が長く続いていると、いろいろな合併症が出現します。そして、自覚症状がなくてもこの合併症がじわじわと進行します。糖尿病網膜症、糖尿病腎症、糖尿病神経障害の三大合併症は、細小欠陥の障害で糖尿病に特有です。年間約4000人が網膜症で失明し、年間約1200人が腎症により腎不全となり新規に人口透析を余儀なくされています。また、末梢神経障害による足先のしびれ、痛み、自律神経の障害による起立時の血圧低下、発汗異常、勃起障害などはよく知られている症状です。これらの合併症が出現すると正常に戻すことは残念ながらできませんが、約10年間に亘る継続的研究により、血糖コントロールを良好に保つことで、その発症、進展を抑制できることがわかりました。

糖尿病に特有というわけじゃありませんが、動脈硬化にもとづく大きな血管の障害も糖尿病でない人より合併しやすく、特に脳梗塞、心筋梗塞はしばしば生命の危険を伴います。また、糖尿病壊疽によって下肢を切断しなければならないことも決して稀ではありません。そのほか白内障、歯周病、骨減少症など、糖尿病の合併症は全身的に出現するのです。

我々診療スタッフは、これらのことを常に考えて、個々の患者さんの最適な治療をすべく、努力しています。


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