日本糖尿病学会 認定専門医 指導医
宇都宮東病院副院長 門田 悟
『薬物療法』
糖尿病の治療薬には飲み薬(経口血糖降下薬)とインスリンがあります。
I型糖尿病は、すい臓からのインスリン分泌が全くないか、あっても極めて僅かなので、インスリンの投与をしなければ生命の維持はできません。この場合、インスリン療法といって、超即効型、即効型、中間型、持効型など作用時間の異なるインスリンを組み合わせて、1日3―4回投与します。
また、持続皮下注入器を使って超即効型または即効型の持続皮下インスリン注入療法を行うこともあります。
II型糖尿病では、通常4―8週間はまず食事療法と運動療法の効果をみて、それでも良好な血糖コントロールが得られない時に、経口血糖降下薬を服用します。インスリン分泌を促すスルホニル尿素薬、インスリン抵抗性を改善するチアゾリジン誘導体、肝臓の糖新生抑制や腸管でのブドウ糖吸収を抑制しインスリンの感受性も改善させるビグアナイド薬、小腸での糖質の消化吸収を遅延させ、食後高血糖を改善させるアルファグルコシダーゼ阻害薬、即効性にインスリン分泌を促進するグルニド薬などから個々の病態に合わせて単独または併用して服用します。それでも改善がなければインスリン治療を行います。