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高齢期の6つの喪失「役割の喪失」と対応について

2012年12月27日

 高齢期の最大の関心事は「健康の喪失」であると前回述べましたが、それに勝るとも劣らないのが「役割の喪失」でしょう。定年退職は単に収入の減少だけではなく、仕事。ポジション・社会的地位などを失うことになりがちです。現役当時はその立場ゆえに社会的活動がある程度保障されますが、余程のキャリアがなければ困難です。役割は与えられるものではなく「自らが探し求める」ものかもしれません。それには何らかの「目標」を設定する必要があります。

 目標の設定は新たな活動に結びつきます。目標は個人の趣味でもよいし、できればそれによつて仲間の輪が広がり、社会的活動につながつていけば社会貢献活動になるでしょう。ある調査では、定年退職後の自由になる時間は、社会的活動が困難になるまで約7万時間といわれています。この7万時間をどう生かして使うかが長い高齢期を充実したものとなるかの分岐点かもしれません。

 私は趣味の活動として60歳以上のシニア層で組織する「サッカークラブ」に入り、週1回程度ボールを蹴っています(仕事の都合で毎週1回の練習会には参加できませんが・・・)。メンバーの最高年齢は85歳、平均67~ 68歳になるでしょうか。約40数人のメンバーで60歳台、65歳台、70歳以上のクラスで関東大会や近隣県との交流試合、時折ねんりんピックなどの全国規模の大会に参加しています。仲間の輪が広がり孤独に陥ることもありませんし、お互いに役割を分担しながら健康保持に努めています。

 サッカーは一つのボールを味方同士が連携し、繁いで相手のゴールにいれる基本的には単純な競技ですが、味方との信頼関係や協力関係なくしては成立しません。これらは高齢期の地域生活に欠かすことはできない共通する事柄でしょう。

 役割は与えられるものではなく自ら「探し求める」ことであるならば、積極的に社会的活動に参加することが不可欠かもしれません。生きがい対策は目標設定から始まると思うのです。

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