2015年10月
【高齢福祉部通信35】介護業務は「特別なもの」かー接遇研修から考えるー
2015年10月16日
本年度、高齢福祉部は職員研修の重点として「接遇研修」の充実を図ることとし、全職員を対象に実施した。接遇とは第一印象・身だしなみ・挨拶・態度などを含むものであるが、私たちの職務は介護サービスを必要とする高齢者に対して「良質かつ適切なサービス」を提供するものであり、利用者の満足度をより高めることが求められる。そしてこの営みは、顧客のニーズに対応して満足度を高め、利用(営業)実績を挙げる「サービス業界」に通じるものがある。私たちは一消費者として何らかの消費行動を起こす場合、従業員の第一印象や接客態度に大きく左右される。
福祉施設の業務は決して「特別なもの」ではなく、敢えて「特別なもの」として挙げれば、一般の消費者の意識・行動と異なり、サービスを受けている高齢者・家族は「申し訳なさ」などを感じ、不平・不満はあっても率直に言い出せない立場にあり、家族も施設入所という選択に何らかの罪悪感を有し、少しくらいの不満は抑制してしまう心理的傾向にある。
私たちは、これらユーザーの意識・行動に「甘えて」しまい、「特別なもの・仕事」と錯覚し、「上から目線」の接遇に陥ってしまっているのかもしれない。
福祉サービスの受給は、基本的には契約制度であり、受給者と提供者は対等な関係であるが、むしろ受給者本位に考えればより良い満足度の高いサービスを提供することが提供者の責務であろう。
高齢福祉部通信
広報誌 「四つ葉のクローバー」第32号を発行しました
2015年10月 7日