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【高齢福祉部通信40】認知症鉄道事故 家族を免責(最高裁判所)―愛知県大府市 認知症男性(当時91歳)「要介護4」―

2016年3月 3日

 3月1日最高裁第3法廷は、当時85歳だった妻がうたた寝をした隙に外出・徘徊し駅構内で電車にはねられ死亡、JR東海が遺族側に損害賠償を求めた訴訟に 「免責」の判決が下りました。民法は責任能力のない人の与えた損害は「監督義務者」が賠償する旨を規定していますが、認知症の徘徊のように注意していても防ぎきれない事故の賠償責任までは負わないとする今回の判決は、在宅介護の現場に影響を与えそうです(3月3日付各新聞報道)。


認知症の高齢者は国の推計によると現在約520万人、2025年には約700万人(65歳以上の高齢者5人に1人)とされていますが、在宅介護の困難さを改めて考えさせられます。徘徊防止と身体拘束、高齢者虐待防止法との関係、高齢の配偶者が認知症の高齢者を介護することの困難性、介護疲れによる殺人や心中事件など、今後どのような対応と支援が必要なのか、本格的な対応が求められます。


国は特養等の整備を約40万床増設する構想ですが、そう簡単に増床が図れるとは考えられません。その代替的な施設が介護サービス付き有料老人ホームなどですが、先般の介護職員による殺人事件やその他の不祥事が多発しています。サービス提供量に人材と質・レベルがついていかない結果でしょうか?


認知症の在宅介護の困難性を多方面から審議・検討した今回の最高裁判決は、関係者に好意的に感じられているようですが、ここで注意しなければならないことは「在宅介護と施設介護の相違」です。施設は家族などとの契約によってサービスを 提供するものであり、常に介護の責任が伴います。在宅のように「賠償責任が免責」されるわけではありません。


個別支援とリスク管理・マネジメントの視点から認知症の対応を改めて考え直す必要があります。

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