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高齢期の6つの喪失「健康の喪失」と対応について

2012年11月20日

 高齢期の最大の関心事は「健康の喪失」ではないでしょうか?WHO(世界保健機関)の定義は、健康とは疾病にかかっているというだけでなく、心の健康や社会的に自立して生きていける社会的健康を含むものとされています。健康の喪失は本人だけではなく、家族の介護さらには介護費用・医療費のアップなど多くの影響をもたらします(2010年国民医療費総額約53兆円、高齢者一人当たり年間約70万円、一般国民16万円で約4.5倍弱)。

 よく言われることですが「栃木県人は我慢強く、悪くなったら医者に行けばよい」という考えが強く、日常の健康管理にあまり関心を持たないようです。塩分の摂取量も高く、かつては「脳卒中ワーストワン」と言われ、キャンペーン活動が展開されました。

 これまで我が国では「寝たら半年」と言われたように、医療の高度化が図られない時代は短命でしたが、現在ではリハビリをしつつも何らかの障害を残しながら、永い期間の生活を余儀なくされるようになりました。これらが医療や介護に結びつき、本格的な超高齢化社会の到来を迎え、大きな社会問題、国民的課題になっています。2025年には要援護高齢者が約520万人に、認知症高齢者も現在約300万人と推計されています。

 健康の喪失を予防し、健やかな高齢期を迎えるためには、日常生活の健康管理(栄養・休養・運動など)、介護予防のための運動、心の健康のための社会参加・活動、趣味を生かしながらの仲間づくりなどが必要でしょう。

 高齢期の生きがいづくりには①学ぶこと ②働くこと(生活・生活プラス生きがい・生きがいのため) ③社会参加・活動(ボランティア活動など)が大事だと考えます。一般的に現役を引退した後の比較的自由になる時間は約7万時間といわれます。この貴重な時間をどう活用するか、それには健康の保持がポイントとなるでしょう。

 「活力ある高齢者像」の構築は自ら図る必要があります。また地域には様々な組織や団体などがありますし、相談機関もあります。これらの社会資源を有効に活用して「健康の喪失」を防ぐことも重要なポイントです。宇都宮シルバーホームでは、利用者との「こころの交流」を図る「寄り添いボランティア」活動を展開しています。社会参加の一つとしてご参加いただければと思います。

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