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【高齢福祉部通信27】介護報酬単価の改定について

2015年2月12日

  先般、厚労省は平成27年度からの介護報酬単価の改定を発表した。増加し続ける介護費用(現在、総費用約10兆円程度)の抑制を狙ったものである。全体的には2.27%の引き下げ(特別養護老人ホームは6%引き下げ)が特徴的であるが、認知症や中重度者対象者のサービス充実、自宅や施設での「看取り」の推進、介護職員の待遇改善などある程度評価する点もみられる。また、各種加算制度を創設し、積極的にこれらのメニューの取り組む場合には上乗せをすることとしている。また、要支援高齢者の訪問介護、通所介護(ディサービス)については、全国一律の介護保険制度から切り離し、市町村の独自の支援事業として多様な事業主体の参入を図ることとしている。これらの事業についての単価は市町村が定めることとしており、現行よりかなり低額に設定されることが予測され、果たして在宅生活を支える事業者が増えるかどうか疑問視される。平成28年度末までの経過規程があり、今後の動きがどうなるかであろう。

また、増加が予測される「認知症対策」として「認知症初期集中支援チーム」を組織して初期に対応することとしているが、問題点として認知症に詳しい医師の確保ができるかどうかが自治体の悩みとなっている。医師会などの積極的な対応が必要となる。

介護職員不足は深刻で、他の職種に比較して「離退職」が多く、人材確保は急務であるが応募者は一向に増えない。待遇改善のために月額12000円程度の処遇改善費を掲げているが、平均給与が他の職種に比較して月額約10万円の格差がある状況下、満足できる額でなないと考える。処遇改善費が設定されても、特養の場合、本体報酬が6%引き下げられては経営が苦しくなるのは当然で、賃金アップは期待できないことになる。

また、在宅対策で「看取り」などを推進することは必要であるが、それを支える在宅医療(在宅療養支援診療所・訪問看護事業など)体制が整備されなければ困難である。更に、地域包括ケア推進システムの構築にしても医療分野の参入がなければ「絵に描いた餅」になってしまうであろう。

 介護保険制度は、システムとして高齢社会に対応するものとして評価されるが、問題は「血の通った制度運用」になるかどうかである。地域のニーズに合った対応を考えたいと思う。

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