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【高齢福祉部通信24】 「冷たい施設」と「あったかい施設」

2014年11月 4日

 

学生の施設実習巡回指導や施設職員の研修などで高齢者や障害者施設を訪問する機会が多い。そこで感じることは「なんとなく冷たい感じがする施設」と「あったかい雰囲気を感じる施設」がある。それは「何であるか」と問われても返事に窮する。それらを意識して訪問・観察すると、どうも「利用者と職員のコミュニケーション」「職員同士のコミュニケーション」の有無が影響しているようである。利用者の支援に限らず何気ない会話が満ちている職場の雰囲気は明るいし、活気が感じられる。施設・設備がどんなに素晴らしくても、職員・利用者の会話がない静かな施設は、なんとなく寒々しく冷たさを感じる。

施設入所者の中には、コミュニケーションが十分取れない人がいることは事実である。また、日常業務に追われて、そのような時間が取れないという意見も聞く。しかし人間にとってどんな環境でも「話すこと・会話すること」を無くしての日常生活は寂しいと思う。施設のホールなどで一人寂しく窓の外を見ている高齢者の姿を見ると特にそう感じてしまう。入所者同士と施設職員、という限られた人間関係の中で、コミュニケーションを豊かにすることは難しい点もあるが、再度、職場の雰囲気を見渡すべきかもしれない。

現在、地域福祉の仕事で「高齢者生きがいサロン」設置のアドバイザーをしているが、その設置の趣旨は地域高齢者の「おしゃべりの場」の確保である。「出かける楽しみ」「会える喜び」「触れ合うぬくもり」がキーワードであるが、施設も生活の一部に「ふれあいサロン」的な機能を持つことができればと思う。

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